黒沢健一を観て来た。

黒沢健一トークイベント@タワーレコード新宿店。
『L⇔Rの黒沢健一木下裕晴が語る、ビートルズマニアックトーク』というイベント。


の、はずだったんだが…開演前にこんなアナウンスが。
「本日出演予定の木下裕晴さんですが…ギックリ腰で急遽欠席となりました」
あらあらそれは大変。何故か場内に笑いが。*1
直前まで鍼を打ったりしたけど痛みが引かず、やむなく出演を断念したという。


その後、定刻通りに黒沢健一さん登場。
黒のセルフレームの眼鏡、チェックシャツの上に黒のカーデ、黒パンツという服装。*2
「あの、とりあえず謝らせてください…うちの相方の木下がですね、昨日ギックリ腰をやってしまいまして。
で、今朝も電話で話したんですけど…なんでも、10m歩くのに10分かかるという状態だそうで。
そんな状態じゃ家からタワレコまでどれだけかかるかわかんないだろう、と。w
そういう訳で今日はホント申し訳ないです。僕ひとりですが宜しくお願いします」
冒頭で大体こんな感じの事を言っていた。


今回はビートルズのモノラルBOXが発売という事でのイベント。
健一さんが好きな曲を流しながらその解説をする形式だ。
ラジオ番組の公開生放送みたいな感じ。昔やってた金シャチアワーっぽいな。
つか、お店の大きなスピーカーで大音響で聴くビートルズは良いねぇ。


紹介した曲目は以下の通り。

  • Twist & Shout

 これを歌っちゃうと声が出なくなる、と言って一番最後に録音した曲。
 牛乳とノド飴を流し込んで一発録りしたというエピソードがあるとか。
 ジョンの潰れる寸前のシャウト声がなんともカッコいい。
 大音量で聴くと最後にジョンの豪快な咳が聞こえるw

  • Roll over Beethoven

 1956年にチャック・ベリーが出した曲のカバー。*3
 歌詞カードを見ながら一緒に歌う事をおすすめする。
 メインボーカルのジョージの早口がすごい。
 上手く歌えると、何に対してか判んないけど「あ、俺イケるかも」と思えるw
 リンゴのバスドラ、踏み方を変えながらグルーヴ感を作ってる。
 この手法は80年代に流行ったんだけど、その遥か前にやってたのが凄い。

  • You won't see me

 この曲はモノで聞くと、さらによくなった 
 モノで聞くとビートルズのスタジオにいるかのような感じになる。
 ステレオと違って、実際に録音してる時の立ち位置が分かる感じ。

  • Paperback writer

 ポールが白人ソウルというコンセプトで出した曲。
 最初に聴いた時はピンと来なかったが、モノで聞いたらよく分かった。
 というかモノで聴いたら今までのイメージが180度変わってしまった。

  • Strawberry fields forever

 実験的な音使いで万人受けしなかったせいか、初めて1位を逃した曲 
 でも、そういう曲の方が後世に残っていくんだと思う。 
 個人的にはモノで聞くのを一番楽しみにしていた曲だった。


その他、木下さんがスタジオミュージシャンとしてアメリカに行った時の話。
ルートは秘密だが、Loveという曲のマスターテープの原盤を聴いたという。
ところで、EMI社*4のマスターテープは非常に材質が良く、古いものでも状態が良い事で有名だとか。
他メーカーのに比べテープの幅が広くて劣化しづらいらしい。
だからこそ、今回リマスター盤として発売が出来たのだという。


そして、時間が余ったからという事で1曲弾き語りをしてくれた。
「何歌おっかなぁ…そうか、こういう時の為にこれがあるw」とCDを見ながらその場で決定。
曲はcome toegetherとwhy don't we do it in the roadが混ざってた?
癒し系な喋り方と歌唱のギャップがここまで激しい人も珍しい。
しばらく離れてたけど、また惚れ直したわ。


時間にして40分くらいだったが、非常に楽しかったー。
また楽しそうなイベントがあったら行ってみよう。




シングルレコードなのでモノラル盤収録の曲に近い。確かに最後で咳が聞こえるなぁ。


*1:辛いんだろうけど…やっぱ「ギックリ腰」っていうネーミングがアレだと思うの。何か間抜けな響きがする。

*2:衣装ではなく普通に私服だと思われる

*3:映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で主人公が1955年にタイムスリップした際、学園祭のステージで熱唱してた曲のひとつ。又は犬の映画「ベートーベン」のシリーズ主題歌。なので題名知らなくても聴いた事あるって人は多いと思うんだ

*4:ビートルズが所属していた英国のレコード会社。日本では2006年まで東芝EMIって名前だった。